写真と文など
by ma_roma_ro
「その時」の心境。
ケツ2

最初にpunkmonkyの「ケツ2」について訂正をいくつか。

その1 私(190センチ)は生徒会会長ではなく学級委員長です。

その2 話の順序的に感謝の挨拶が先に行われたかの様な記載の仕方ですが実はケツを      出した後に感謝の挨拶が行われました。


「その時」私は何を考えていたのか?まさに名前を呼ばれて壇上に向かうその瞬間私はこのケツ計画の中止を決意していた。これは今まで私以外誰も知る事の無かった事実だろう。前日の準備と計画そのものは完璧だった。ある程度の緊張は覚悟の上だったし、これまでの人生においてこれと同等の修羅場はいくつもくぐり抜けてきたつもりだ。ではなぜ中止を決意しなければなかったのか?それは「涙」。私のケツ計画が実行される卒業証書授与式が行われる前に卒業生の答辞があった。その答辞では卒業生代表の女生徒が感謝と別れの言葉をつづった手紙を読み上げる。最初は淡々と読み上げていた女生徒も次第に感情が高ぶり、仲間との思い出について読み出した頃には嗚咽交じりの震える声が会場に響いていた。その声に導かれるようにあちらこちらでもすすり泣く声が聞こえるようになり、その波が父兄の席を覆いつくすのにそう時間は必要なかった。先生方に至ってはすすり泣くと言うより号泣といったほうが適切だろうか。これには参った。こんなにしめやかな状況になるとは予想していなかった。しかもケツ計画の直前にだ。この状況で私はケツを出せるか?答えはノー。沈黙と列席している政治家どもには負けないが涙には弱かった。こんなにも本気で別れを惜しんでいる人の前でケツを出すわけにはいかない。しかしそうこうしてる間にも刻一刻と「その時」は近づいてくる。舞台への階段を上るその一段一段で判断が反転した。やるか、やめるか。とうとう校長の目の前に来た時、頭の中で誰かがこう言った。「貴様は負け犬か?バリッとやっちゃえよ!!」

                    ばりっ!!

今にして思うともうどうでも良かったのかもしれない。ただ破りたかった。常識も自分自身も。(嘘)本当のその時の気持ちはこうだ。「もうやるしかない。」
狙い以上に裂ける音が響いた。その音が消える間もなく耐え笑いの声と感嘆の悲鳴のような声が入り混じって聞こえる。その中にマイクのすぐ前にいた担任教師の舌打ちがスピーカーからコダマした。大成功を収めたケツ作戦。私は大満足で壇上を後にした。その後の感動巨編でもある感謝の言葉。卒業式の終了間際、突然クロが立ち上がり「卒業生起立!」と叫ぶ。その号令にあわせ卒業生全員が立ち上がり再びクロの「回れ右!!」の号令で先生方の方へ向く。そしておもむろにクロが先生方に感謝の言葉を読み上げる。が、一回噛む。そして最後、より大きな声でクロが「ありがとうございました!!」と叫ぶと卒業生全員がその後に続いて
             「ありがとうございました!!」

と深々と一礼。当然卒業式のシナリオ外の出来事なので先生は最初驚いていたが、それも直に感動の涙へと変わっていた。こうしてみると私だけがケツ出してアホ丸出しのようだが実はこの感動の「感謝の言葉」は私が考えたものだ。念のため。
こうしてひとまず波乱の卒業式は大成功のうちに幕を閉じたわけだが、私にとっての卒業式はまだ終わっていなかった。
                     
                   「おい!職員室へこい。」
わかってはいた。でも、もしかして無礼講と言う事でお許しがでるかと思ったのだがそういうわけにもいかなかった。いつものように重い足取りで職員室へ向かう。そこには私の卒業式に相応しい壮大な儀式が待ち受けていた。その名も、

             説教 de ドライブスルー

説明しよう。まず私が担任教師の隣に立ち説教を受けているとその担任の後ろに他の教師達があたかも某ファーストフード店のドライブスルーのごとく並び始める。そして担任教師の説教がゲンコツと共にフィニッッシュするとその後ろに並んでいた教師が一歩前へ。再び説教が始まりまたゲンコツで終わりを告げるとそのまた後ろに並んでいた教師が一歩前へ。こうして数クラスの担任と特殊科目の教師合わせて6~7人の説教とゲンコツを受ける破目になる。その中の一人はこう言った。「お前の行為がクロ(仮名)のやった事を踏みにじったんだぞ!クロの気持ちを考えてみろ!」その時頭の中であの文章は俺が考えたんだ!!と言おうとしたが、殴られた拍子に耳からこぼれ落ちた。後ろの方に並んでいる教師が順番を待っている姿はなぜか楽しそうだったのが記憶に残る。最後に担任が「クラスに戻って皆に謝って来い!」と言ったので不本意だがしぶしぶ教室へ。クラスに戻ると私の話しで持ちきりだった。嬉しかったのだがこれからその事を謝らなければならないとなると逆に辛い。私は教卓の前に立ちクラスメイトに向かって、「皆の卒業式をぶち壊してしまってごめんなさい。」と恥ずかしそうに謝った。クラスメイト達はこう言った。「お前は悪くないよ!」なぜか標準語。「お前のお陰で一生の思い出に残る宝物ができたよ!ありがとう!!」

                 恥ずかす~っ!!スノーボード誤解返答事件参照

さっきの私の恥ずかしさを掻き消すような恥ずかしさでクラスメイトは目を潤ませながら叫んでいる。教育番組の「さわ○か3組」の乗りだ。卒業式という特殊な儀式のためにテンションが異様に上がってしまっているのは分かる。しかし皆には悪いが正直付いていけない自分がいた。そこに担任登場。みんなはまだ恥ずかしげも無く「190センチ(仮名)は悪くないよ!!」と先生に抗議している。先生は最後のホームルームを始めるために皆をなだめて着席させた。涙を堪えながらのホームルームも終わりに近づいた時、重大な事に気が付く。学級委員長である私が最後に先生にクラス代表として花束を渡さなければならないのだ。ケツをだして怒られてあんなにも殴られておきながらどんな顔をして花束を渡せばいい?感動路線を攻めるべきなのだろうが今の私には無理だった。ケツをだした私には、、、。掃除箱に隠していた花束を出し、素直に思ったままの言葉を添えて渡した。「最後の最後まで迷惑かけてすいませんでした。今まで本当にありがとうございました。」先生は「本間にお前には最後の最後まで迷惑かけられっぱなしじゃ!!」と言いながらその日一番の大粒の涙を流した。こうして本当の終わりを迎えた卒業式だったが実はまだ少し続きがある。

卒業してから一年後、仲が良かった後輩から電話があった。「先輩の卒業式の話が伝説になってますよ!今日卒業式の予行練習の時先生に言われましたもん。くれぐれもズボンは破かないようにって。」

                       
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by ma_roma_ro | 2005-03-25 01:50 |
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